ウチダリナ　三日目

三日目「これからの長屋生活にむけて思うこと」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　北斎「どこかこれからも手を入れたいと考えている所はあるかな？」　　　　　二階の作業場と、一回の台所をどうにかしたと思っています。　　　　　風通しが悪いと湿度がオーバーしてしまうので、うまく換気できたらと思っています。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　北斎「隣人とこれからどうなっていくと良いと思うかい？」　　　　　今の関係は悪くないと思うので、これからも同じようなささやかな交流が続けられたらと思っています。おはよう、お元気？の些細なやりとりが、何より普通で大事に思います。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　北斎「古い家／長屋に未来はあると思うかね？」　　　　　あると思います。高齢化した街や、一人で生きていこうという人が増えた今、長屋の暮らしは見習うべきだと感じます。共通の道と壁があるだけで、人は少し隣の人を気にします。もちろん迷惑はかけて、かけられるもの。お互いに、いまよりはやや寛容になって生きて行きたいと思います。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　北斎「街と暮らしはどうなっていくと思うかい？」　　　　　この街は少し変わっているので、この変わった色というのはより濃くなっていくと感じます。初めて引っ越してきたにもかかわらず、差別されたり区別されたことはないと思います。今の時代によそ者を受け入れる都心の街というのは珍しいのではないでしょうか。隅田に限ってはもっといろんな人が訪れ、何かをしたい街になるのではないでしょうか。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　北斎「疫病（コロナ）でこれからの暮らしは変わりそうかな？」　　　　　自分に関しては何か変化があるようには思えないのですが、自分自身が何もので、何ができるのか、または何をしたいのか、は以前より大事になっていくと思います。技術というのは割と獲得が可能になりました。しかし、それで何をするのか、というのは大多数の人が考えたり迷子になったりする部分の用意感じます。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　北斎「今、これからの長屋生活にむけて思うことはあるかい？」　　　　　とにかく穏やかに、考えて、雨の日は外に出ないで家の中のことをやる。それが長屋生活でできることを嬉しく思います。これからはとりメンテナンスに力を入れて暮らしたいです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　北斎「次世代に残したい習慣は？」　　　　　軒先でメダカを育てる。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　北斎「今、北斎さんに、描いてほしいものは？」　　　　　スカイツリーと商店街でしょうか。変わらない暮らしと変わった暮らしが混同するこの街を描いてみて欲しいです。