Rafael A. Balboa 一日目

建築家 Rafael A. Balboa

一日目のテーマ「引っ越してきたあなたと暮らしについて」                   北斎「お前さんは、どんな活動をしているのかな?」      私は建築家です。今年三月まで、東京大学の隈研吾の研究室にいたのですが、先生の引退に合わせて東京大学を離れ、今は慶應大学でアソシエートリサーチャー(準研究員)をしながら学生を指導しています。 活動としては、千駄木で新しい長屋の改修、ラトビアでアパートビルの改修設計などの建築のプロジェクトや、メキシコで彫刻の設計を彫刻家とコラボレートで行ったりしています。 長屋は今の自分にとってすごく興味があるテーマです。メキシコには長屋はないのですが、4年前に千駄木で長屋の改修に関わって、それ以降興味を持っています。一つの屋根や裏の路地でつながっているなど、日本の特長的な建物だと思っています。                         北斎「墨田区に越して来る前はどのような暮らしをしてたのかい」       日本は15年前に来ました。東京大学で研究生、修士、博士まで学びました。生まれはメキシコのメキシコシティですが、スペイン、カナダ、など海外を転々としましたが、今は日本が一番長くなりました。日本には文化などから子供の頃から興味がありました。 前は渋谷に建築の事務所がありましたが、今この場をアトリエ兼事務所であり、学びの場、コミュニケーションスペースなど色々な意味を持つ場として作りました。 この場所は、たくさん所有している本を置く場を探していた。コロンビア人ホワンが場所を探している中でここに出会い、見に来て面白いと思ってここを改修することにしました。 半年前に知り合っていたポーランドからきているエヴェリナもアトリエを探していたので三名で借りることにしました。                         北斎「ここで暮らしてみて不便に思ったことはあるかい?」       大家さんに「天井をとると寒くなる」と最初に言われていたのだけど、やはり寒くなりましたね。あと、明治通り車の音が結構します。                         北斎「隣人との関係はどんな感じかな?」       ここはコミュニケーションスペースでもあるので、よく近所の人ふらっとやってきます。色々と面白い人もいます。ここが一見どんなスペースかわからないので、そこから話題が始まります。これからももっともっとコミュニケーションを取りたいと考えています。私は街づくりに興味があるので、どうやって人と人が繋がるのかをこの街で研究したいです。そして、将来は京島の街づくりを本にしたいとも考えています。                         北斎「隣人とのエピソードがあれば教えてくれ」       ギャラリーの入り口に植物を植えているのですが、よく踏まれました。それで今はカーテンを開けて、スポットライトで光を当て目立つようにしています。 また、自分の本がこの場には沢山あるので、本をきっかけにして対話が生まれています。今日来た人は絵が好きで、スタンリーキューブリックの話をしました。                         北斎「暮らしで一番大事なものは何かな?」       毎日違う物語が欲しいと思っています。だから寄り道が好きです。 絶えず違う人に会いたい、新しいことをしたいです。 日本の文化が大好きで、仏像も好きです。これからも日本の新しいことを覚えたいです。

今日の質問のテーマ「引っ越してきたあなたと暮らしについて」

 

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