結　二日目

二日目のテーマ「今の生活の創造・工夫・こだわりについて」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　北斎「家の中で気に入っている所はどこかな？」　　　　　特定の箇所とかはないですが、古くて、自然（に近い）素材がたくさんなこと。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　北斎「生活の中で一番こだわっていることを教えてくれないかい？」　　　　　古くて、放っておけば朽ちてしまいそうな家を、そこに手を加え住むことによって今も現役の家として維持していること。スクラップ＆ビルドばかりの異常な世の中なので、ここに住むこと自体がこだわり。変人と思われますが・・・　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　北斎「家の中で、どこか手を入れたところはあるのかな」　　　　　基礎となる構造以外はありとあらゆるところに手が入っています。それでもまだまったく直しきれていません。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　北斎「不便さと引き換えに、良かったことはあるかな？」 　　　　　んん　実は不便さと引き換えにということはあまり思ったことはないかもしれません。好んで不便さを求めたということもあります。よかったことばかりですよ。都会ですから、家があるだけでも、そりゃぁもう便利なものです。　　　　　北斎「家にまつわる何か面白い話を聞かせてくれないかな？」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　実はこの家は正確には築年数がわかりません。唯一わかっているのは、もう10年くらい前にこの家の前を通りかかった、この家の前の住人のご親族の証言で、ここで生まれここで80うん歳でなくなったおじいちゃんが亡くなったのがもう10年以上前だったという事実だけです。今はもう確実に100年は超えていますね。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　北斎「改築にまつわる何か面白い話を聞かせてくれないかな？」　　　　　もうこの家に私が住む前の様子を覚えている人は近くには少なくなりましたが、それはもうすごかったです。瓦はグネグネに曲がり、二階には猫の糞が散乱していました。畳は全て土に還ろうとしていて、土足でしか上がれませんでした。玄関扉は開け閉めができないくらい建て付けがめちゃくちゃになっていた　というか家が傾いていました（今も）。いろんな人が放置していった物が散乱して物置状態で・・・住んでから雨漏りがひどいことがわかり、直すまではお皿でもバケツでも足りずに床全部にビニールシートを敷いてその上に雑巾を敷き詰めてました。雨漏りというよりも雨そのものでした。よく住んだと自分でも思います。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　北斎「つい、日常生活で作りたくなってしまうものは？」　　　　　そうう性癖があれば今頃もっと綺麗になっているのですが・・・作り付けの棚とか、そういうのを自分で設計して作るのは好きです。が、なかなかできませんね。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　北斎「これから、新しくしたいものはありますか？」　　　　　そうですね。生活そのものを新しくする時期に来ているなぁと思っています。新しくするというか変えるというか。コロナ禍だからというのではないですが、いろんなことが自ずと変わっていくのかなとも思っています。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　北斎「家の活用について何かありますか？」　　　　　今はパートナーさんとの生活になり、この家の活用法も変えようかと検討しています。住む場所というより、どなたかに活用していただく場所へと転換できればいいなと。もしご興味ある方がいればご連絡ください。すぐではないですが。